立春は過ぎても、冷え込む日が続きます。
特に今年は長引いているよう。
澄んだ空気と共に現場は進みます。
福音寺の家
月末の引き渡しに向け、詰めの作業。
造り付けのソファに張り込む、ミナペルホネンの生地も届いたようで、いよいよです。
たくさんのお着物をしまう、桐の引き出しも現場入り。
建具の吊り込みを待ちます。
中野町の古民家改修
年明けに着工しました、古民家改修。
既存の土壁をできる限り残す設計で、概ね解体が終わりました。
家族の思い出が詰まった家を、耐震・断熱・機能を満足できるよう手を入れます。
松山市の耐震改修の補助金を受けての工事となります。
焼杉板の家(東温市川内)
外部の足場が払われ、立ち姿がみえるように。
気温が下がる地域ですので、断熱性能はしっかり高めました。
こちらも月末の引き渡し。おまちかねの薪ストーブの設置はそろそろです。
玄関前では分厚い氷が張っていました。
寒いはずです。
keep smiling!
奥野 崇
観音寺の平口さんと小舞掻きの打ち合わせ。
今日の日にあわせて、原寸のサンプルをつくってくださいました。
お茶室の土壁厚さは約4cmの薄い壁となります。部分的にはもっと薄い。
よって、間渡しも小舞も寸法を絞ります、でも強度は確保する。
大工さんも一緒に、工夫をこめます。
あわせて小舞の製作過程も見学。特に竹割機には、かぶりつきました。
聞くと、徳島の祖谷集落の保存改修にも携わっていらっしゃるそう。
工場のクラック(ひび割れ)を川に見立てての地図!
同行のみんなで興味津々にお話を伺いました。
keep smiling!
奥野 崇
西条の家、本日棟上げを迎えました。
建主さんは現場監督さんも兼ねるため、大忙し。
耐久性と前後の施工手順とを両立しようと、
垂木材を組み合わせた屋根端部の補強仕様もばっちり。
よりよく、と細かい調整もして下さっていたようで、良いスパイラル。
作業は二日間にわたり、明日は一階の化粧垂木の工事。
材木屋さんのご協力のもと、とても綺麗な杉の赤身材が揃いました。
私達は、というと
外部木枠詳細図の提出と打ち合わせを終え、内部木枠詳細図取りまとめ中。
積み重ねていきます。
keep smiling!
奥野 崇
香川県多度津町にて、「茶室のある家」が棟上げの日を迎えました。
施工は高松市の高陽建設さん。
1月であることを忘れるような暖かい日差しの下、3日間にわたる建て方、全て晴天。
関係の皆さまと共に、弥栄を祈念し、穏やかに祭事を終えました。
一方、敷地内において別棟での新築となりますお茶室。
地元の材料である庵治石を使った束石、墨出しの様子がみてとれます。
石の上に直接柱がのるため、一本一本ひかりつけての加工。
骨の折れる作業が続きます。
写真奥にみえるところへ、来月中頃の建て方を目指します。
難易度の高い仕事ですが、チームの士気も高い。
頼もしい限り。
keep smiling!
奥野 崇
今朝の西条。朔日市にて始まる工事の地鎮祭。
写真奥にみえる石鎚山も雪化粧。
澄んだ空気に気持ちも新た。
今回の住まいの建主さんは、工務店関係者の方。
私達の仕事をHPでみられて、直接連絡くださったのがはじまり。
建主さん 兼 現場監督さん、となります。
石鎚山をのぞむ、くつろいだ住まいを目指します。
keep smiling!
奥野 崇
お茶室で使う石材確認のため、庵治石の石切場へ。
自然素材を使う場合、
ひとつとして同じものはないので可能な限り産地へ伺うようにしています。
そこで出会う人々や素材の新しい側面の発見も、もうひとつの狙いだったりはしますが。
実際の柱の断片を持ち込んでの寸法確認。
目でみて違和感をなくすことは大切。方針は決まりました。
一通りの検討・確認を終えたら辺りを見学。
山の断面があらわれる圧倒的な迫力。
思わず、息をのみます。
庵治石の硬い部分は、軟らかい層に包まれるようにあるんだそう。
写真の右の石は包まれている様子がみてとれます。
まるで、地球のたまご。生き物みたい。
足を運んで体験することは、なによりも大きな影響を受ける。
その本質を感じる上で大切な過程です。
keep smiling!
奥野 崇
久米窪田の家。
構造材が見える化粧部分を多く含むため、
事前の打ち合わせを重ね、建前の日を迎えました。
天井と屋根の間を有効活用する小屋裏収納があり、
その上で構造的な安定性を得るため
厚物の構造用合板にて屋根面の剛性を高めています。
屋根防水も一通り完了し、現在は開口部の枠工事が進みます。
開口部周りは、機能的にも性能的にも特に細やかな調整を求められる箇所。
見せつけるような納まりは必要なく、ストレスなく使いよいよう。
枠廻りの詳細図約60枚の提出を終え、現場には枠材が搬入されていました。
各部品ごとに番号が割り振られており、
100を超える部材が出番を待っています。
何気ない日常をつくるために
自分たちの考えうる最大限のことを込め、図面をつくる。
またそれを形にするべく面倒な加工を行ってくださる。
多くの人の手の先に、くつろいだ建築はあるのだろう。
keep smiling!
奥野 崇
東京より建築写真家の小川重雄さんをお迎えして、
3日間に渡り写真撮影を行いました。
気持ちのよい秋空の下、そこには清々しい光がありました。
今回はドローンも登場してダイナミックな写真も。
取り急ぎは、奥野事務所撮影分にて。
「光林寺 位牌堂」
「立礼茶室のある家」
手元に届きましたら、改めてご紹介できればと思います。
keep smiling!
奥野 崇
北山杉をはじめ、お茶室に使う材料確認のため京都へ。
ひとことに京都、とは言っても、向かったのは市内から車で約40分の山地。
周辺にはこのあたり特有の台杉仕立て。
ひとつの株からたくさんの幹を育て、緻密な材料を育てる北山発祥の技術です。
庭木としても使用されることも多くなり、その姿は独特なもの。
先の台風の被害によって、このあたりはまだ停電が続いているとのこと。
大変なときに押しかけてしまい、申し訳ないです。
倉庫内部は照明が点灯しないため、わずかな自然光を頼りに選別します。
とは言えど使用するのは、ほの暗い茶室にて。
材料確認という意味においては、分かりやすかったかもしれません。
台杉のしなやかさ。
これだけ曲げても、なんともない。
いわゆる株の部分ではこうはならず、幹の部分である台杉だからこそ、とのこと。
軸組模型を見ながらの打ち合わせ。スムーズに進みました。
先人の残してくださった技術によってうまれた良材。
大切に大切に使わせて頂きます。
keep similing!
奥野 崇