今という時だからこそ、
手元にある活字に手が伸びます。
言葉という抽象的なもので、
世界を描き、情景をつくりだす。
ふわふわしたなかを独りで漂う感覚が、小説の好きなところ。
火山のふもとで 松家仁之
軽井沢を舞台に、
設計事務所に勤める僕と、その事務所を主宰する先生、同僚たちとの物語。
自然の中の静かな環境で紡がれる、
先生のぬくもりに満ちた言葉の数々にじんわり。
大切な一冊です。
keep smiling!
奥野 崇
誰かと分け合いたい。
NHKスペシャル「食の起源」の番組内での言葉です。
ご飯、塩、油、お酒、美食、というテーマをもとに全五回に渡って、
人類の進化をたどり、"理想の食"を考えるというもの。
"理想の食"を考えていく中で、
いろんな成分に焦点があたっていきますが、最終的に取り上げたのは共感。
美味しい、とは
ひとりで感じるものだけでなく、誰かと共有することでより高まるもの。
楽しかった思い出や経験もそれに含まれ、加味される。
共に生きることで、喜びも増す。
人類はそうすることで、弱さを補い、進化してきた。
落ち着かない"今"という時に、出会えてよかったなと思いました。
keep smiling!
奥野 崇
今年から手帳を変えました。
いわずもがな知られる「ほぼ日手帳」へ。
糸井重里さん率いるほぼ日が手掛けるものです。
新たな年になり、はや一ヶ月と少し。
ようやくうまく付き合えるようになってきたところ。
新たな習慣ができました。
それは、毎日を記すこと。
この手帳には月間、週間とあわせて一日単位のページがあります。
方眼だけが用意されていて、あとは自由。
365日ありますから、結構なボリュームです。
何も使わないのはもったいない気がして
僕は日記のように日々のことを書きとめています。
そこに、ひとつだけのルールをつくりました。
「今日は〜」から始めないこと。
出来事の記録ではなく、そのときの自分の目線を言葉にしよう。
かつての手帳は、「これから」のためだけにありました。
新たな習慣によって、「いま」を記すようになり、
その積み重ねは、「これまで」であるとも言えます。
手帳が変わる。
そのことをきっかけに、習慣ができて、日々が少しづつ変わっていくのだろう。
じわじわ少しづつ、というのが肝。
keep smiling!
奥野 崇
氷見のパン工房へ、半年ぶりに再訪。
まあるい衝立に鉄錆が満遍なく行き渡り、
当初思い描いた姿にようやく落ち着きました。
素地であること。
あるがまま変化すること。
惹かれます。
keep similing!
奥野 崇
下記のウェブサイトにて最近の仕事が紹介されています。
Arch Daily (English)
見学館(台湾)
designboom (English)
しんと冷たい空気のなか、
今治市にて二つの住まいの地鎮祭。
高橋の家
玉川の家
冬って静かな季節です。
keep smiling!
奥野 崇
休暇の最後にみました。
お茶を通じて、ゆっくりゆっくりと変わっていく主人公を描きます。
「なんでもない毎日の繰り返しこそ、素晴らしいのかもねえ」
とは、お茶の先生役の樹木希林さんの言葉。
季節や天気、匂いや音など。
日々の小さな気付きを、愛おしくおもえる。
あたたかい映画です。
keep smiling!
奥野 崇
今年最後のメール送信を終えました。
多くの方々からの信頼とお力添えを頂き、
一年を通じ建築に向き合い続けることができました。
本当に本当に、ありがたいことです。
時に目を伏せたくなるような、人の感情や欲望。
建築は、所詮人が創るものではあるのだけれど、
どうか透き通った存在でいてほしい。
地球の永い歴史にまなび、自分の立ち位置を自覚する。
謙虚に。
どうぞ幸多き初春をお迎えくださいませ。
奥野 崇
※奥野崇建築設計事務所は、12月30日~1月5日まで冬季休業となります。
ふわふわ落ち着かない日々も過ぎ
いよいよ年越しへと向かうこの頃。
ひとり深く考えるときは、いつもピアノを聴きます。
静かにも、激しくにも捉えられる。
その振れ幅に心惹かれるのかもしれません。
yoko komatsu : cosui
ピアニストである小松陽子さんによる素晴らしいアルバム。
最近はこればかり聴いています。
keep smiling!
奥野 崇