「行き合い」とは、出合いという意味。
空の上では、隣り合う季節が出合い、巡っていきます。
特に、夏から秋へ移り変わる空を「行き合いの空」と呼びます。
雲の形や高さ、空の色など、
その変化がわかりやすいため、でしょう。
暑く厳しかった夏の終わり。
思い出の数々と、終わりゆく夏へのさみしさ。
しみじみと季節の移ろいを思う情景も込められているように思います。
天井のステージで繰り広げられる、行き合いのドラマ。
物語は終盤に差し掛かってきたでしょうか。
keep smiling!
奥野 崇
引き渡しから半年ぶりに、大野妹背の家へ。
広島県の廿日市市にあります。
庭工事も一段落し、
少しずつ落ち着いてきたところ。
当初のガランとしていた空間からは見違えるほどに。
秋口には撮影が叶いましょうか。
keep smiling!
奥野 崇
NHKの"DESIGN TALKS PLUS"という番組にて
「多度津の茶室」がイメージ写真として使用されています。
銀座の森岡書店さんを取り上げる項にて使用したいと、
番組スタッフの方からお声掛け頂きました。
コロナ禍の影響により
日本向けの放送は休止中ですが、海外向けの放送は継続しているとのこと。
下記リンク先からオンデマンドでも視聴可能です。
けたたましいほどの蝉の声。
今日の松山は35℃。
突き抜ける、ゆらぐほどの暑さ。
現場での作業に勤しむ職人さんには、本当に頭が下がります。
強い陽射しに照らされた
生い茂った草むらの近くでは
むせかえるような熱気を感じることがあります。
これを「草熱れ(くさいきれ)」と呼びます。
炎天下では草の表面が
気温よりも5度ほど高くなってしまうそうで、
温度を下げようと、自ら大気中に水分を蒸発させはじめます。
それはまるで人がかく汗のよう。
厳しい夏空の下、
たとえ物は言わねど、じっと耐え凌んでいるのですね。
keep smiling!
奥野 崇
庵治半島の東側にそれはあります。
彫刻家である流政之氏の製作拠点のひとつであったアトリエを
没後、美術館として公開されたのが2019年のこと。
氏の作品展示はもちろん、
1966年の庵治アトリエ設立から、50年をかけて増築・改築を繰り返した建築や庭園も大きな見所です。
敷地面積は約5,900坪、建物面積は約120坪。
ジャングルのような広大な敷地を、徐々に徐々に開拓していったのだそう。
「初日はまずブルドーザーをレンタルしてね、、、」
と、エピソードをお話ししてくださったのは
当初から亡くなるまでの製作メンバーだった、ヒデさん。
作品製作と並行して、常にどこかは工事中で、
ふと思いついては、こうしよう。ああしよう。の繰り返しだったそう。
壁を建てては壊す、を繰り返したのは
メキシコの建築家、ルイス・バラガン晩年のエピソード。
頭をよぎりました。
どこかアジア的でもあり、どこか欧米的でもあり。
多種多様なものが混在する、独特な空気感。
「作品に直接ふれてみてください」
彫刻は見るものでもあり、感じるものでもある、とのこと。
彫刻・建物・庭園・風景・自然・人
全てが平等でフラットな関係。
流氏と彼を支えたメンバーの生きた足跡を辿るような体験でした。
keep smiling!
奥野 崇