母屋棟では、大工さんがコチコチと竹を削っておられます。
天井板をとめるイナゴ釘の製作中。つくる現場を実際に見るのは初めての事でした。
板の裏面。ありを切って差し込みます。
板の表面。仕上がりはこうなります。
それはそれは細かい作業。
若い棟梁。頼もしい限り。
一方の茶室棟。
お茶室は、壁の厚さが約40mmと通常の半分以下の薄い土壁となりますので、
その下地である小舞も割物の竹を使って薄くつくります。
廻縁などの取り付けが終われば、
柱との取り合い部分にひげこや暖簾打ちを施します。
原寸図で詰めの打ち合わせを終え、いよいよ追い込み。
老練の棟梁。よりよく、と仕事に誇りを感じます。
母屋棟・茶室棟共に、素晴らしい職方に恵まれました。
佳境を迎えます。
keep smiling!
奥野 崇
引渡しから2ヶ月、中野町の家の撮影へ。
元々は、建主さんのおじいさんの家。
いわゆる古民家改修の仕事です。
古いものと新しいもの。
それぞれの良さを認めて、共存させよう。
設計中、工事中と思い出深い建築。
再会のような気持ち。
keep smiling!
奥野 崇
1年を経た、ピアノ教室のある家。
定期の建物点検を兼ねてお邪魔してきました。
玄関先にはお庭の畑でとれた、野菜たち。
夏野菜ももう終わりで、秋茄子が、、、なんてお話も。
植物と近く暮らすというのは、季節を目にみえる形で知ることにもなります。
庭の芝生も綺麗。
2匹のチワワと暮らされており、駆け回れるようにとシンプルなつくり。
同行した村上工務店の村上さんと、自動散水の勢いにびっくり。
なかなかの豪快さであります。
1年を経た住まい。
建物をとても大切にしてくださっているのが伝わってきて、なんだか嬉しく感じました。
keep smiling!
奥野 崇
敷地のオカメヅタが印象的で、初めてお邪魔したときの写真。
設計を進めておりました、氷見のパン工房が着工の運びとなりました。
奥に長い変形した敷地に、パン工房と住まいとを整えます。
工房前には、程よく目隠しを施したオープンスペースがあり、
内外を一体的に考えています。
屋根のかかった土庇。
縁側みたいなスペース。
閉じすぎることもなく、
開きすぎることもなく。
ちょうど良い囲まれ感の中、
内外の境界を楽しめる建築にしたいなあ、と思います。
氷見のパン工房
施工:株式会社 もみじ建築
keep smiling!
奥野 崇
広島県、宮島の対岸にある敷地、大野妹背の家。
晴れの良き日に、地鎮祭を迎えました。
お仕事に打ち込んでこられたご夫婦の、これから、を考える住まい。
いわゆる終の住処となろうかと思います。
ご夫婦・ご親族、工事関係者と共に、笑顔のおまつりとなりました。
工事の安全を第一に、
よりよい建築となりますよう尽力してまいります。
keep smiling!
奥野 崇
西条の家、
猛烈なラストスパートで無事引き渡しを迎えました。
(エアコンの目隠しなど一部は間に合わず。。。)
現場監督 兼 建主さん、というあまりないケースなので
追い追い設置ということで。
石鎚山を望む敷地。
窓の取り方と、そのバリエーションは大きなテーマとなりました。
窓辺も居場所となるようにと、高さ36cmのベンチに高さを合わせます。
内障子には、強化和紙と透過性のあるこよりを編んだスクリーンとを貼りわけ
閉めた状態でも山並が伺えるように。(スクリーンは一番上の桝目部分)
かね折りの窓は、引き戸を全て引き込むこともできます。
今の季節、生命力に満ち満ちた稲が眩しい。
引っ越し直前の写真のため、ガランとしていますが、
奥へ奥へと繋がる空間の繋がりは十分に感じられます。
引き続いては造園工事。
バトンは渡ります。
keep smiling!
奥野 崇
しっとりした、心地よい明るさ加減。
引き渡し後1ヶ月を経た、中野町の古民家改修。
新しい住まいにも馴れてこられたでしょうか。
窓際のベンチは、今の所お子さんのお絵かき台のよう。
クレヨンのあとが微笑みを誘います。
室内間で熱的境界をつくるために用いた、ツインカーボ。
ポリカーボネイトがダンボールのような断面になっており、ガラスよりも高い断熱性を有します。
性能を高めつつ、元々あった細い格子戸の雰囲気を引き継ごうとひと工夫。
新しい引き戸のツインカーボの断面へ
5mm角の極細木材を一定間隔で差し入れ、それをはめ込みます。
キラキラ光るポリカーボネイトと、細い細い格子の影。
写真ではとらえきれない、魅惑の光。
keep smiling!
奥野 崇
石鎚山を望む家。
かね折り窓の周辺もあと少し。
現場内は多くの職人さんでごった返しています。
この様子も残り数日、と思えば少し寂しくもあるような。
一方、外部は静か。
外周囲いは、アイデアの光る納め。
元々あった、コンクリートブロック用の鉄筋を活用して
U字溝材を型枠に現場打コンクリートで支柱をつくる。
「牧場みたいなラフな囲い」とお話ししたのもいい思い出です。
ランドスケープ礒崎さんの仕事。さすがの柔軟さ。
keep smiling!
奥野 崇
外部の差し掛け屋根の工事がはじまっています。
吹寄の小舞女竹を仮固定。
その後に藤蔓を用いて、尺八と小舞を編んでいきます。
向きや結わえ方、下処理を確認。
編みこみも大工さんの仕事です。
その後に野根板の屑張へと進んでいきます。
母屋棟は、少し先行して建具の製作打ち合わせ。
1ヶ所ずつ図面化してやっていきますから、なかなかのボリュームです。
特に建具まわりは仕事が細かくなります。
直接手でふれますし、毎日毎日動かすところ。
見えない工夫を皆で込めます。
keep smiling!
奥野 崇