建築をまなぶ旅(日本)

NAGARE STUDIO

庵治半島の東側にそれはあります。

彫刻家である流政之氏の製作拠点のひとつであったアトリエを

没後、美術館として公開されたのが2019年のこと。

氏の作品展示はもちろん、

1966年の庵治アトリエ設立から、50年をかけて増築・改築を繰り返した建築や庭園も大きな見所です。

敷地面積は約5,900坪、建物面積は約120坪。

ジャングルのような広大な敷地を、徐々に徐々に開拓していったのだそう。

 

「初日はまずブルドーザーをレンタルしてね、、、」

と、エピソードをお話ししてくださったのは

当初から亡くなるまでの製作メンバーだった、ヒデさん。

作品製作と並行して、常にどこかは工事中で、

ふと思いついては、こうしよう。ああしよう。の繰り返しだったそう。

 

壁を建てては壊す、を繰り返したのは

メキシコの建築家、ルイス・バラガン晩年のエピソード。

頭をよぎりました。

 

どこかアジア的でもあり、どこか欧米的でもあり。

多種多様なものが混在する、独特な空気感。

 

「作品に直接ふれてみてください」

彫刻は見るものでもあり、感じるものでもある、とのこと。

 

 

彫刻・建物・庭園・風景・自然・人

全てが平等でフラットな関係。

流氏と彼を支えたメンバーの生きた足跡を辿るような体験でした。

 

 

NAGARE STUDIO / 流政之美術館

 

 

 

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奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2020.8.2

讃岐緑想

先の週末は、香川県三豊市へ。

向かったのは、堀部安嗣さん設計の住宅、讃岐緑想。

西讃を代表する工務店である、菅組さんのモデルハウスです。

民泊として一棟貸しされている、とのことで

なかば勢いで予約をお願いしました。

 

 

堀部さんのことを知ったのは、2004年発刊の建築専門誌「ディテール冬季号」

建築家の 故 永田昌民さん、横内敏人さんとの対談と

それぞれがつくられた建築の紹介というものでした。

 

僕は、当時20代前半で建築設計の実務についた頃。

その言葉と建築作品に心打たれ、

何度も何度も読み込んだことを覚えています。

 

対談からの抜粋

"主観性というのは、勝手気ままにやるというのではなくて、経験に裏打ちされた、自分の体に肉体化されている感覚に正直につくる、そういう主観性だと思いますが、そういった設計思想でつくられたものは非常に安心感がある。(中略)記憶というものの継承をちゃんと考えていらっしゃるのではないか (中略)土地がもっていた記憶をどう継承していくか、周辺の風景と断絶しないでどう将来へつなげていくか、あるいは永田さん、横内さんの出会ったものを次に伝えていく。主観性を通して記憶というものの継承を大事にしていらっしゃるんじゃないか"

 

 

実際の建築を一日体験してみて。

十分に煎じ詰められた全体と部分、椅子に腰掛けた時に感じるフィット感。

それはまるで、大きな家具のような住まいでした。

 

ほぼ30坪と、決して大きくないその建築には、

居心地の良さを追い求めた多くの先人たちの面影と、

堀部さん自身の経験に基づく揺るぎない価値観とが在りました。

 

 

讃岐緑想

 

 

 

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奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2020.7.20

伊勢の神宮

雨の早朝から内宮へ。

地球の息吹と、自然の循環。

その大いなる流れと共に、人の営為はありました。

 

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奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2020.1.28

西讃にて

讃岐緑想、というそう。

堀部安嗣さんと、菅組さんとの仕事を拝見する。

全体から細部にわたる完成度の高さに魅了されます。

 

建物は、写真スポットとして知られる、父母ヶ浜のすぐほとりにあります。

聞けば2,3年前までは特に立ち寄る人もいなかったとのこと。

いまや、一日で約4000人が訪れる場所となったきっかけは、

市の職員の方がアップした地元を紹介する一枚だった、と聞くと驚き。

 

息を呑む、とはこのこと。

 

途中立ち寄った暮らしの森さんのおすすめ、高屋神社。

荘内半島から四国中央市まで、瀬戸内海を一望できます。

屹立する四国山脈と靄がかる瀬戸内海の関係は、

太古からの歴史を感じずにはいられません。

 

暮らしの森さんにある、お料理教室。

多くの人影が見えて、なんだか幸せそう。

どこにでもあるような倉庫を改修して、人が集まる場所へと変えています。

 

 

改めて感じるのは、

「つくる」から「見つける」への価値の変遷。

自らの足元にあるものを見つめ直し、すくいあげ、まもり、育む。

 

領域を限定せず、開かれた感覚をもって、

人の居場所を整えることに取り組んでいきたい。

 

 

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奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2020.1.20

岡山の旅

古建築から学ぶことは本当に多い。

 

建築の存在によって、自然と人との関係がより親密になっている。

当時の人々の方が、

よっぽど敏感で、研ぎ澄まされていたのではないか。と思ってしまう。

 

岡山後楽園 / 岡山市

 

 

旧閑谷学校 / 備前市

 

 

 

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奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2019.11.10

倉敷の情景

江戸の天領時代から、近代の工業革命へと。

時間の蓄積をみてまわる。

 

大原家と浦辺鎮太郎の

地域に根差した活動とその足跡に、ただただ感動。

 

 

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奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2019.11.8

いい町の条件

うんと古い物も、少し古い物も、今の物も。

それぞれに敬意を払い、同居しながら、

これからも使い続ける。

 

時間の積み重なりを感じられるということ。

それは、物事に深度をつくり出す。

 

 

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奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2019.10.28

別子銅山記念図書館

撮りためた写真を整理しながら、目がとまる。

 

日建設計・大谷弘明さん、30歳の時の仕事。

驚きの若さ。

構成はシンプルなんだけど、味わい深い、おおらかな建築。

 

前庭周辺の抑揚のつけ方も、豊かさのひとつ。

 

 

 

 

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奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2019.10.25

みて感じて

先の週末は、みんげい蚤の市へ。

西条の愛媛民藝館さんでの催し。

会場の熱気が凄くて、少々押され気味でしたが

素敵な小鹿田焼きのお皿と、竹かごに出会えました。

手摺がない、ただそれだけでこの開放感。

当たり前、ってある意味こわいな、と気付きます。

旧西条藩陣屋跡のお堀。

 

 

 

香川県立ミュージアムで開催中の建築家の自画像展へ。

昨年50万人を超える動員を生んだ、森美術館での建築の日本展をうけて

瀬戸内の建築を見直そうとの気運から企画されたのだそう。

 

「歴史的に見て、現代・今が正ではなくて、現代・今こそが特殊なのではないか」

シンポジウムでの、松隈洋さんのお話しが胸に残る。

 

展示も素晴らしいので、お近くへ行かれる際は是非。

12月15日までのようです。

建築家の自画像 探求者たちのもの語り

 

 

 

週があけて、京都へ。

古い建物を利用したブリュワリー。

若いスタッフみんなが楽しそうに働いていて、

こちらまで幸せな気分になる。

こうなんだ、という決めつけがなくピリピリしていない。

温度は伝染するのだろう。

 

 

鳩居堂さん。

一連施設の再整備中のようでしたが、かつての町とお店の写真を掲げられていた。

この場所で、これまでも、これからも繋げていくのだ、という強い意思を感じます。

 

 

虎屋菓寮さん。

建築の端々の納まりが落ち着いていて、とても気品ある空間です。

とらやさん発祥の地とのことで、新しくつくる難しさもあったと思うのだが。。。

すごい、の一言。

内藤廣さんの仕事です。

 

 

大徳寺 黄梅院さん。

門をくぐるとまずこの景色。

柔らかく揺れるもみじの葉先と、その影が心地よい。

 

先に進みながら、

めくるめく体験の豊かさに心惹かれる。

 

 

 

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奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2019.10.23

落日荘

茨城県石岡市。

最寄り駅から車で約20分の緑の中。

 

知りえて以来、訪れたかった建物、

一度お話しを伺ってみたかったご夫婦はおられます。

 

落日荘 / 設計・施工 岩崎駿介、岩崎美佐子

(2011年度 JIA環境建築賞 住宅部門最優秀賞)

 

設計と施工ともに、ご夫婦ふたりで行われており、18年経った今も工事は続いています。

いわゆるセルフビルドです。

 

建築や芸術を学ばれた後、

都市計画や国連にて世界の環境や貧困問題などに取り組んでこられた経歴のお二方。

定年を迎えられ、終の住処を構えようと落日荘の設計は始まります。

 

「この建物の形は、思想からおのずとあらわれたものです。」

 

その一点にありながら、地球全体を感じることができる装置。

論理としての躯体と、感情としての手仕事が、

ひとつに溶け合う素晴らしい建築がありました。

 

着工から18年を超え今なお、工事は続いています。

その姿は、単なる建設作業を超えて

未来への祈りのようにも思えました。

 

 

詳しい資料はこちらから

 

 

 

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奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2019.9.24
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