新春の言祝ぎを謹んで申し上げます
善きことが穏やかに続く。
そんな日々の再来を、
心よりお祈り申し上げます。
奥野崇 建築設計事務所
「交々」は、もともと「此も此も」が語源だそうで
「これもこれも、かわるがわる、次々に」という意味があります。
悲喜交々、過ぎ去った一年。
本当にいろんなことがありましたが、残すはあと二日。
闇があるからこそ、光は感じられるもの。
悲しみがあるからこその喜びなのかもしれません。
それでも人は喜びをもとめて、それを分かち合いたいと生きていく。
新たな一年が、皆様にとって輝かしいものとなりますように。
keep smiling!
奥野 崇
年末年始の休業日のお知らせ
12月30日(水)〜1月3日(日)
「冬至、冬中、冬始め」ということわざがあります。
暦の上では冬のまん中ですが、
本格的な寒さはまだこれから、という意味。
来るべき厳しい寒さに備えるために、
冬至に行われる風習はあるといえるかもしれません。
柚子湯は、ひび割れやあかぎれを治し
血行を促して冷えを緩和するんだとか。
冬至の日に入ると、風邪をひかずに冬を越せるとはよく聞く話。
なにより、気持ちのいい爽やかな香りが
心もリラックスさせてくれますものね。
keep smiling!
奥野 崇
冬の夜空を代表する星座といえば、オリオン座ではないでしょうか。
西洋ではギリシャ神話にでてくる狩人オリオンとして知られていますが
中国では白虎、インドでは鹿、とも見られているそう。
日本においては
外側の4つの明るい星が中ほどの3つの星を取り囲んでいる様子から
「鼓星(つづみぼし)」と呼びました。
星のそれぞれは
左上の赤く光る星ベテルギウスを「平家星」
右下の青白く輝くリゲルを「源氏星」と呼び、
平家の赤旗と、源氏の白旗に見立てたのです。
吐いた息をも白く光らせる冬の夜。
先人たちは、しんと静かな夜空の中に
ほんのかすかな鼓の音を聞いたのかもしれません。
keep smiling!
奥野 崇
同じ頃に、同じ場所で、同じ景色を。
変わったものと変わらないものを確かめるように。
keep smiling!
奥野 崇
「もみじ」は「揉み出(もみず)」が変化した言葉といわれています。
真水や灰汁に浸して鮮やかな色を揉み出す、紅花染めが由来のもの。
"赤葉"ではなく、"紅葉"という漢字が定着したのも自然な流れだったのかもしれません。
明治期に編纂された国語辞典の大言海には美しい言説があります。
色ハ揉ミテ出スモノ、又、揉ミ出ヅルモノ、
サレバ、露、霜ノタメニ モミイダサルルナリ
露や霜に洗われることによって
葉から鮮やかな紅や黄色が揉み出される、と考えたという語釈です。
古岩屋では、紅葉の終盤とのこと。
ひんやりと澄んだ山の空気。
揉み出された楓の葉色は、純一無雑なものに違いありません。
keep smiling!
奥野 崇
二十四節気の第十八。
朝晩の冷え込みがさらに増し、北国や里山では霜が降りはじめ、
少しずつ、冬の足音が聴こえはじめる頃。
事務所には素敵な新入りさんを迎えました。
日本のバラの代表的な原種である「ノイバラ」の大枝。
別名「野バラ」とも呼び親しまれています。
もともと有棘の低木類のバラのことを茨(イバラ)と呼んでいて
野生のものであるから、野茨(ノイバラ)となったもの。
10月も終わりに近づけば、実もしっかりと赤くなります。
秋が深まるころの愉しみのひとつ。
keep smiling!
奥野 崇
「秋の日は釣瓶落とし」
釣瓶(つるべ)が井戸にストンと落ちていくように
秋の日は、あっという間に日が沈むことを形容して使われます。
まだ明るいと思っていたのに、もう真っ暗なんてこともしばしば。
暮れの早さに、はっとしてしまう。。。
釣瓶が落ちていく速さには、
まだ心が追いついてないようです。
keep smiling!
奥野 崇
茹だるような暑さの日々も、今は懐かしく感じるほど。
随分と過ごしやすくなってきました。
暑さがおさまってくると、
なんだか空気が澄んで、引き締まったように感じます。
秋の気配と共に聴こえてくる物音を、
先人は「秋の声」と呼びました。
それらを「音」としてではなく、
命あるものの「声」として聴いたのです。
静かな朝、穏やかな風、揺れる葉先、赤い夕焼け、夜の虫のささやき。
積み重なる小さな変化とその声に、
心を澄まして向かい合ったのでしょう。
どこかもの寂しい夜の静けさが好きな季節です。
keep smiling!
奥野 崇
「行き合い」とは、出合いという意味。
空の上では、隣り合う季節が出合い、巡っていきます。
特に、夏から秋へ移り変わる空を「行き合いの空」と呼びます。
雲の形や高さ、空の色など、
その変化がわかりやすいため、でしょう。
暑く厳しかった夏の終わり。
思い出の数々と、終わりゆく夏へのさみしさ。
しみじみと季節の移ろいを思う情景も込められているように思います。
天井のステージで繰り広げられる、行き合いのドラマ。
物語は終盤に差し掛かってきたでしょうか。
keep smiling!
奥野 崇