十月の席

月に一度だけ開店する、アポイント制の「喫茶 穀雨」

事務所のギャラリースペースをしつらえ、

拙いながらも、私たちの美意識と価値観を表現する場所です。

 

 

空間と調度品の調律はもちろん、

背景に流れる音楽。

産地から厳選した日本茶とオリジナルの野草茶、

季節と自然を慈しむ菓子と器。

 

(写真は9月の席のもの:かぼちゃのおしるこ、道明寺、レモングラノーラ、レモンの若葉)

菓子:喫茶穀雨

器:小林耶摩人

 

すぐそこの畑で、さっき採れた食材を用いて、今の季節を愉しむ。

空間づくりの枠を超えて、一期一会の時間をデザインする。

 

 

10月の席のご案内をはじめています。

喫茶 穀雨 Instagram

 

秋が深まる里山風景の中、お待ちしております。

 

 

 

喫茶 穀雨

奥野崇建築設計事務所

 

category : 喫茶 穀雨 | posted at 2023.9.14

韓国の旅4

化粧品メーカー、アモーレパシフック社の本社ビル。

2023年プリツカー賞の受賞者である、

ロンドンの建築家、デイビッド・チッパーフィールドの設計です。

(2024年には聖水地区で新たなプロジェクトの建設開始とのこと)

メガスケールの建物ながら、

チッパーフィールドらしい静謐な空気感が漂います。

エレガントなブルータリズム建築。

 

 

奥野 崇

 

category : 建築をまなぶ旅(海外) | posted at 2023.9.10

韓国の旅3

元は工場の町、聖水(ソンス)地区。

今ソウルで最も勢いのある所のひとつです。

 

自動車修理工場や倉庫群をリノベーションして、

若い人達の集まる場所がモザイク状に生まれています。

手掛けるのは、今をときめく空間デザイナーの面々。

キレイ、が当たり前となった世代にとって、

こういった場所のほうが非日常に感じるのかもしれません。

 

それでも、

先入観なくそこにある空間の可能性を見出して

それを共感できるところまで引き上げる術には脱帽です。

 

 

奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(海外) | posted at 2023.9.6

韓国の旅2

宗廟のほど近くに、ARARIO MUSEUMはあります。

ここは、韓国近代建築の巨匠である金壽根(キムスグン)が率いた設計事務所・空間の元社屋です。

 

1986年に55才という若さで亡くなった氏は、

東京芸大や東大にも留学経験があり、

ソウルオリンピックメインスタジアムの設計でも知られます。

2014年、元々の空間構成を生かした形でリノベーションを行い

現代芸術をテーマとしたミュージアムとして生まれ変わりました。

 

内部は大小20の部屋があり、迷路のように複雑なつくり。

建物というボリュームのなかで、

いかに変化に富んだ空間をつくりうるかに挑戦したような建築。

廃墟のような粗野な質感が

用途を超えた、空間の強度をつくりだしています。

 

 

奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(海外) | posted at 2023.8.30

韓国の旅1

夏季休暇を利用して、韓国ソウルへ。

実に4年ぶりの海外となりました。

 

お目当てのひとつ宗廟正殿は、なんと改修工事延長中とのこと。

調査も並行しながらの工事のため、工期がすでに4回も延びているのだそう。

 

おとなりの永寧殿にて説明を受ける。

白井晟一が「東洋のパルテノン」と称した正殿も含めて、

複数の増築を繰り返して今の姿になったとは知りませんでした。

 

 

奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(海外) | posted at 2023.8.27

夏季休暇のお知らせ

下記の期間にて夏季休暇をいただきます。

8月11日(金)~17日(木)

 

奥野 崇 建築設計事務所

category : お知らせ | posted at 2023.8.1

然美(さび)

京都祇園、

総合芸術空間「T.T」にて文月の席。

故 髙橋大雅さんの美意識に浸る午後。

奥野 崇

 

 

以下、立礼茶室「然美」のHPより転載

 

さび。

 

時の移ろいとともに、

うつくしく変化すること。

 

枯れて風情が出る。古びて趣が出る。

朽ちていく様子と、豊かで華麗な様子の

相反する要素が交わりながら

 

内面の奥底にひそむ本質が

時間の経過とともに外へと滲み出る。

日本美術の起源である「不完全の美、不均衡の美」

 

茶碗の名品や名茶室の柱などは、

微妙に仄かに歪んでおり、

その膚はガラス板のように滑らかではなく

「さび」に覆われている。

category : お知らせ | posted at 2023.7.20

重要なお知らせ(ご依頼をお考えの方へ)

現在、多くのクライアントから設計のご依頼を頂いており

複数のプロジェクトが進行しております。

(住宅、茶室、医療施設、宿泊施設、寺院、アトリエ、オフィス)

お急ぎでの計画進行をお考えの場合、

ご要望にお応えすることができない恐れがございます。

 

自分たちの目の届く範囲内で

一邸、一邸しっかりと設計作業をしていきたい、と

少人数で運営している事務所であります。

 

つきましては、ご相談から設計開始の間までに

少しお待ち頂くようお願いする場合がございます。

誠に勝手ではありますが、

ご理解いただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

奥野崇   建築設計事務所

代表 奥野 崇

category : お知らせ | posted at 2023.7.7

海のすぐそば

海と空の境界線がきえてつながる。

島の多い瀬戸内海ではめずらしい景色。

 

松山市内での新たなプロジェクト。

住まいとオフィスを整えます。

 

 

奥野 崇

category : 現場進捗 | posted at 2023.6.29

短夜 (みじかよ)

枕草子の冒頭にて

"夏は夜。月のころはさらなり、やみもなほ、ほたるおほく飛びちがひたる。

また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。"

と、夏の最もすばらしい時間帯は夜である、と清少納言は綴っています。

 

 

ちょうど今は、一年の中でもっとも日が長く、夜が短いころ。

冬とくらべれば、およそ5時間もの差があります。

 

夏至 (6月21日)

昼の時間:14時間26分 (日の出:04時58分)

夜の時間:09時間24分 (日の入:19時24分)

 

冬至 (12月21日)

昼の時間:09時間54分 (日の出:07時11分)

夜の時間:14時間06分 (日の入:17時05分)

 

 

 

その短さを惜しむ気持ちから、

夏の夜を呼んだのが「短夜(みじかよ)」という季語です。

 

一方で、言葉がうまれた背景には、

明けやすさを恨む、男女の後朝の情もそこに重ねられたのだとか。

たしかに「古今集」や「新古今集」にも、

夏の夜の短さをかこつ歌が多く見られます。

 

 

実時間をさらに短く感じさせるような

互いを想いあう儚い気持ちが

「短夜(みじかよ)」という季語には込められている。

なんと切なく、哀調を帯びた言葉でしょう。

 

 

 

奥野 崇

category : 季節手帖 | posted at 2023.6.21
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

アーカイブ

ブログ内検索

089-968-2887info@okunotakashi.jpcontact
PAGE TOP
奥野崇建築設計事務所 公式インスタグラム