大洲の家
敷地は大洲の古くからある商店街の中にある。
大洲は、盆地型のため朝靄がかかることが多いが、そんな中でも爽やかに暮らせることを望まれた。
リビングルームには吹き抜けがあり、ハイサイドライトによって明るさの確保を図った。また気候柄、洗濯物の乾きにくさも抱えるため、サービス空間には室内干しできるスペースも計画し、日常の生活にストレスがないようにしている。
住居スペースとは玄関をはさんで反対側に、奥様の趣味であるソーイングルームを配置し、ご友人達との楽しい時間を気兼ねなく過ごすことができる。
建物は交通量の多い通りに対して背を向けるように建っており、敷地内側にはプライベートな家族だけの庭空間がひろがり、元々この地にあった大きな桜の木を眺める。
気候風土や使い勝手・周辺環境に対して、
ひとつずつ回答を積み重ねていくことで
あるべき姿になったように思う。
撮影:藤村 泰一