川内の家
若い夫婦とその家族のための住まい。
共働きで忙しく過ごす毎日にあって、家族が揃うその時間を大切にしたい。家事の動線はもちろん整理した上で、どのような空間がふさわしいのだろう。
限られた敷地において、最も日照がのぞめるところにみんなが集まるスペースをつくろう。そこは料理や食事、家族の団欒があるところ。のっぺりした空間とならないよう、天井の高さ、方向に留意しながら、居場所を用意。黄色くペイントされた天井によって、光はよりやさしく、暖かいものに変化し、食事の時間を彩ろう。へその部分におかれた薪ストーブは、暖房としてだけでなく皆が寄り集まれるように。窓に取り付けた面格子は、グレアを抑え室内に落ち着きを。
ここで暮らす様子を思い描きながら、アイデアを紡いでいった。
撮影:藤村 泰一