朝の空気が冷たくなってきました。
澄んだ光は、蒸す日々を耐えきった植物たちをやさしく解くよう。
やがてくる冬に向けて、枯れゆく前のささやかな彩りの姿。
ツリバナ
ホトトギス
フジバカマ
アキチョウジ
ミズヒキ
ヤマコウバシ
奥野 崇
私達がはじめる新たな取組。
遍路道沿いの築35年の民家をフルリノベーション。
月に一回、日曜のみ開店する喫茶として整えました。
私たちの想う”いい”を実践・表現する場所をつくりたい。
今ここで生きる、私達の美意識や価値観を表現しよう。
茶、菓子、器、空間、設え、音景、庭、、、
一期一会の時間をデザインすること。
11月と12月の席のご案内をはじめています。
初冬の里山でお待ちしております。
現在、多くのクライアントから設計のご依頼を頂いており
県内外で複数のプロジェクトが進行しております。
(住宅、茶室、医療施設、宿泊施設、寺院、アトリエ、オフィスなど)
お急ぎでの計画進行をお考えの場合、
ご要望にお応えすることができない恐れがございます。
自分たちの目の届く範囲内で
一邸、一邸しっかりと設計作業をしていきたい、と
少人数で運営している事務所であります。
つきましては、ご相談から設計開始の間までに
少しお待ち頂くようお願いする場合がございます。
誠に勝手ではありますが、
ご理解いただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
奥野崇 建築設計事務所
代表 奥野 崇
お彼岸の頃に花をつけるので、彼岸花。
別名で曼珠沙華(マンジュシャゲ)とも呼ばれます。
その呼び名の由来は、サンスクリット語の音写を元にした仏典からなんだそう。
窪野町の北谷地区はその群生地があることで知られています。
例年より、約一週間遅い開花となりました。
ご先祖への感謝はもちろん、
自然や植物に対しても慈しみの心をもって接したいものです。
奥野 崇
月に一度だけ開店する、アポイント制の「喫茶 穀雨」。
事務所のギャラリースペースをしつらえ、
拙いながらも、私たちの美意識と価値観を表現する場所です。
空間と調度品の調律はもちろん、
背景に流れる音楽。
産地から厳選した日本茶とオリジナルの野草茶、
季節と自然を慈しむ菓子と器。
(写真は9月の席のもの:かぼちゃのおしるこ、道明寺、レモングラノーラ、レモンの若葉)
菓子:喫茶穀雨
器:小林耶摩人
すぐそこの畑で、さっき採れた食材を用いて、今の季節を愉しむ。
空間づくりの枠を超えて、一期一会の時間をデザインする。
10月の席のご案内をはじめています。
秋が深まる里山風景の中、お待ちしております。
喫茶 穀雨
奥野崇建築設計事務所
化粧品メーカー、アモーレパシフック社の本社ビル。
2023年プリツカー賞の受賞者である、
ロンドンの建築家、デイビッド・チッパーフィールドの設計です。
(2024年には聖水地区で新たなプロジェクトの建設開始とのこと)
メガスケールの建物ながら、
チッパーフィールドらしい静謐な空気感が漂います。
エレガントなブルータリズム建築。
奥野 崇
元は工場の町、聖水(ソンス)地区。
今ソウルで最も勢いのある所のひとつです。
自動車修理工場や倉庫群をリノベーションして、
若い人達の集まる場所がモザイク状に生まれています。
手掛けるのは、今をときめく空間デザイナーの面々。
キレイ、が当たり前となった世代にとって、
こういった場所のほうが非日常に感じるのかもしれません。
それでも、
先入観なくそこにある空間の可能性を見出して
それを共感できるところまで引き上げる術には脱帽です。
奥野 崇
宗廟のほど近くに、ARARIO MUSEUMはあります。
ここは、韓国近代建築の巨匠である金壽根(キムスグン)が率いた設計事務所・空間の元社屋です。
1986年に55才という若さで亡くなった氏は、
東京芸大や東大にも留学経験があり、
ソウルオリンピックメインスタジアムの設計でも知られます。
2014年、元々の空間構成を生かした形でリノベーションを行い
現代芸術をテーマとしたミュージアムとして生まれ変わりました。
内部は大小20の部屋があり、迷路のように複雑なつくり。
建物というボリュームのなかで、
いかに変化に富んだ空間をつくりうるかに挑戦したような建築。
廃墟のような粗野な質感が
用途を超えた、空間の強度をつくりだしています。
奥野 崇
夏季休暇を利用して、韓国ソウルへ。
実に4年ぶりの海外となりました。
お目当てのひとつ宗廟正殿は、なんと改修工事延長中とのこと。
調査も並行しながらの工事のため、工期がすでに4回も延びているのだそう。
おとなりの永寧殿にて説明を受ける。
白井晟一が「東洋のパルテノン」と称した正殿も含めて、
複数の増築を繰り返して今の姿になったとは知りませんでした。
奥野 崇