「もみじ」は「揉み出(もみず)」が変化した言葉といわれています。
真水や灰汁に浸して鮮やかな色を揉み出す、紅花染めが由来のもの。
"赤葉"ではなく、"紅葉"という漢字が定着したのも自然な流れだったのかもしれません。
明治期に編纂された国語辞典の大言海には美しい言説があります。
色ハ揉ミテ出スモノ、又、揉ミ出ヅルモノ、
サレバ、露、霜ノタメニ モミイダサルルナリ
露や霜に洗われることによって
葉から鮮やかな紅や黄色が揉み出される、と考えたという語釈です。
古岩屋では、紅葉の終盤とのこと。
ひんやりと澄んだ山の空気。
揉み出された楓の葉色は、純一無雑なものに違いありません。
keep smiling!
奥野 崇