海と空の境界線がきえてつながる。
島の多い瀬戸内海ではめずらしい景色。
松山市内での新たなプロジェクト。
住まいとオフィスを整えます。
奥野 崇
枕草子の冒頭にて
"夏は夜。月のころはさらなり、やみもなほ、ほたるおほく飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。"
と、夏の最もすばらしい時間帯は夜である、と清少納言は綴っています。
ちょうど今は、一年の中でもっとも日が長く、夜が短いころ。
冬とくらべれば、およそ5時間もの差があります。
夏至 (6月21日)
昼の時間:14時間26分 (日の出:04時58分)
夜の時間:09時間24分 (日の入:19時24分)
冬至 (12月21日)
昼の時間:09時間54分 (日の出:07時11分)
夜の時間:14時間06分 (日の入:17時05分)
その短さを惜しむ気持ちから、
夏の夜を呼んだのが「短夜(みじかよ)」という季語です。
一方で、言葉がうまれた背景には、
明けやすさを恨む、男女の後朝の情もそこに重ねられたのだとか。
たしかに「古今集」や「新古今集」にも、
夏の夜の短さをかこつ歌が多く見られます。
実時間をさらに短く感じさせるような
互いを想いあう儚い気持ちが
「短夜(みじかよ)」という季語には込められている。
なんと切なく、哀調を帯びた言葉でしょう。
奥野 崇
6月16日は、お菓子をいただき厄除と招福を願う
嘉祥(かじょう)という行事がありました。
起源は848年(嘉祥元年)の夏のこと。
時の仁明天皇がご神託を受けられ、
6月16日にお菓子や餅などを神前にお供えされたことが由来なんだそう。
鎌倉、室町時代と嘉祥の日は引き継がれ
江戸時代においては幕府のなかで盛大に執り行われました。
将軍から諸士に下賜するとても重要な儀式で
お菓子は、白木の片木板の上に並べられ
そこには「清浄なもの」という意味が込められています。
梅雨時期の疲れがちな日々に、ほうっと一息。
先人たちの営為に想いを馳せ
甘いお菓子と、渋いめのお茶はいかがでしょう。
奥野 崇
ご親族、工事関係者が集まった上棟式。
凛とした、よき祀り事となりました。
茶室のある家、高松市内での工事となります。
規模が大きい上に、密度の高い造りこみ。
勝負の木工事が始まります。
奥野 崇
旧暦6月は、木々の葉が青々と生い茂る季節であることから、
水無月に青を加えた、青水無月(あおみなづき)という異名もありました。
梅雨入りした四国地方は、雨の日が続いています。
強すぎるのは困りものですが、雨は鬱陶しいばかりではありません。
葉の上でひかる雨粒。
草花ごとに水の拡がりや、宿る雨粒の輝きも異なり、
それはそれは美しいものです。
瑞々しい青の季節。
雨の日ならではの喜びを見つけて、生活を潤してみるのもいいかもしれません。
奥野 崇