2023年6月

海のすぐそば

海と空の境界線がきえてつながる。

島の多い瀬戸内海ではめずらしい景色。

 

松山市内での新たなプロジェクト。

住まいとオフィスを整えます。

 

 

奥野 崇

category : 現場進捗 | posted at 2023.6.29

短夜 (みじかよ)

枕草子の冒頭にて

"夏は夜。月のころはさらなり、やみもなほ、ほたるおほく飛びちがひたる。

また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。"

と、夏の最もすばらしい時間帯は夜である、と清少納言は綴っています。

 

 

ちょうど今は、一年の中でもっとも日が長く、夜が短いころ。

冬とくらべれば、およそ5時間もの差があります。

 

夏至 (6月21日)

昼の時間:14時間26分 (日の出:04時58分)

夜の時間:09時間24分 (日の入:19時24分)

 

冬至 (12月21日)

昼の時間:09時間54分 (日の出:07時11分)

夜の時間:14時間06分 (日の入:17時05分)

 

 

 

その短さを惜しむ気持ちから、

夏の夜を呼んだのが「短夜(みじかよ)」という季語です。

 

一方で、言葉がうまれた背景には、

明けやすさを恨む、男女の後朝の情もそこに重ねられたのだとか。

たしかに「古今集」や「新古今集」にも、

夏の夜の短さをかこつ歌が多く見られます。

 

 

実時間をさらに短く感じさせるような

互いを想いあう儚い気持ちが

「短夜(みじかよ)」という季語には込められている。

なんと切なく、哀調を帯びた言葉でしょう。

 

 

 

奥野 崇

category : 季節手帖 | posted at 2023.6.21

嘉祥(かじょう)

6月16日は、お菓子をいただき厄除と招福を願う

嘉祥(かじょう)という行事がありました。

 

起源は848年(嘉祥元年)の夏のこと。

時の仁明天皇がご神託を受けられ、

6月16日にお菓子や餅などを神前にお供えされたことが由来なんだそう。

 

鎌倉、室町時代と嘉祥の日は引き継がれ

江戸時代においては幕府のなかで盛大に執り行われました。

将軍から諸士に下賜するとても重要な儀式で

お菓子は、白木の片木板の上に並べられ

そこには「清浄なもの」という意味が込められています。

 

梅雨時期の疲れがちな日々に、ほうっと一息。

先人たちの営為に想いを馳せ

甘いお菓子と、渋いめのお茶はいかがでしょう。

 

 

奥野 崇

category : 季節手帖 | posted at 2023.6.16

高松の家 上棟

ご親族、工事関係者が集まった上棟式。

凛とした、よき祀り事となりました。

 

茶室のある家、高松市内での工事となります。

規模が大きい上に、密度の高い造りこみ。

勝負の木工事が始まります。

 

 

奥野 崇

category : 現場進捗 | posted at 2023.6.12

青水無月(あおみなづき)

旧暦6月は、木々の葉が青々と生い茂る季節であることから、

水無月に青を加えた、青水無月(あおみなづき)という異名もありました。

 

梅雨入りした四国地方は、雨の日が続いています。

強すぎるのは困りものですが、雨は鬱陶しいばかりではありません。

 

葉の上でひかる雨粒。

草花ごとに水の拡がりや、宿る雨粒の輝きも異なり、

それはそれは美しいものです。

 

瑞々しい青の季節。

雨の日ならではの喜びを見つけて、生活を潤してみるのもいいかもしれません。

 

 

奥野 崇

 

category : 季節手帖 | posted at 2023.6.1
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