気がつけば12月も末となり、いよいよ2017年が暮れようとしています。
今日で仕事納め、29日〜4日までお休みを頂きます。
この一年は、私たちの事務所として、
節目となるような仕事が竣工し、まさに「つくる」一年であったなあと思えます。
その過程において、たくさんの方々の教えや支えを頂きながら、なんとかやってくることができました。
局面局面での判断ひとつひとつに、随分と思い悩むこともありました。
時にそれは、多くの人の手間と時間を必要とするもの。
何のためにこの判断をするのか。
建築は、もちろん建主さんのものではありますが、施工する方、近隣や町の方々など
多くの人々と共に、長い時間これからも在り続けます。
たとえ個人の所有物であったとしても、ある意味みんなのものでもあります。
いつかみた「建築は、それに関わる人間の人格にも影響しうる」という吉村順三先生の言葉に心を打たれました。
ある個人の欲望を超え、多くの人に良き影響を与え続けるにふさわしい建築のために。
雨や風・湿度に耐え、頑丈で使いやすく、道理にかなっていること。
設計に携わる者として、必要な労力を惜しむことなく、積み重ねること。
それはある種、生きるうえでの自分の哲学を総動員して臨むことかもしれません。
多くの仕事をこなすよりも、
考えつくされた建築のために、自分たちの目の届く範囲でひとつひとつに全力をこめよう。
今年一年ありがとうございました。
皆様、よいお年をお迎えくださいませ。
keep similing!
奥野 崇