出張にあわせて向かったのは、栂尾にある高山寺。
その中にある石水院を見てみたかったから。
外周部は壁がなく、跳ね上げ式の蔀戸で覆われる。
これだけ開放的なのに、なんとも落ち着くもの。
畳の間、縁、濡縁と内外の層が連続する明暗のグラデーションからか。
蔀戸の抑えや、簡素な仕上げ、大きすぎないサイズからか。
ここには、人の居場所としての建築があるような気がする。
それ以外にも思わず足をとめてしまう瞬間があった。
keep smiling!
奥野 崇
北山杉をはじめ、お茶室に使う材料確認のため京都へ。
ひとことに京都、とは言っても、向かったのは市内から車で約40分の山地。
周辺にはこのあたり特有の台杉仕立て。
ひとつの株からたくさんの幹を育て、緻密な材料を育てる北山発祥の技術です。
庭木としても使用されることも多くなり、その姿は独特なもの。
先の台風の被害によって、このあたりはまだ停電が続いているとのこと。
大変なときに押しかけてしまい、申し訳ないです。
倉庫内部は照明が点灯しないため、わずかな自然光を頼りに選別します。
とは言えど使用するのは、ほの暗い茶室にて。
材料確認という意味においては、分かりやすかったかもしれません。
台杉のしなやかさ。
これだけ曲げても、なんともない。
いわゆる株の部分ではこうはならず、幹の部分である台杉だからこそ、とのこと。
軸組模型を見ながらの打ち合わせ。スムーズに進みました。
先人の残してくださった技術によってうまれた良材。
大切に大切に使わせて頂きます。
keep similing!
奥野 崇
多度津町にて進めておりました、茶室のある家。
めでたく地鎮祭の日を迎えました。
祭事の最後。
古典を引用してお話された建て主さんの言葉が印象的でした。
身の引き締まる思い。
前日には、工事関係者を集めたキックオフミーティングを行いました。
工事を引き受けてくださった高陽建設さん、、各職人さんの熱意を感じ、
私たちも踏ん張らねば。
ながく続いた雨も、週明けには晴れるよう。
新たな気持ちで取り組もう。
keep smiling!
奥野 崇
14日の落慶法要、15日の内覧会と、位牌堂のお披露目となりました。
小雨の降る中ではありましたが、
多くの方々にお越し頂き、本当にありがとうございました。
建築の持つ力と責任の大きさ。
これからも目の前の事に、真摯に精進してまいります。
皆様、今後共どうぞ宜しくお願い致します。
2017年10月16日
keep smiling!
奥野 崇
落慶法要を前に先行撮影した写真が、建築写真家の小川重雄さんから届きました。
ゆっくりしずむ夕日をとてもきれいに見ることができます。
1階お堂
位牌スペース
光の回廊
お寺さんのご厚意で広く皆様にご覧頂きますようにと、内覧会を行います。
開催概要
日時:10月15日(日)
10:00〜日没まで
場所:愛媛県今治市玉川町畑寺甲530 高野山真言宗 光林寺
建物概要
主要用途:位牌堂
構造:鉄骨造 5階建て 一部木造
述床面積:396.36㎡(119.89坪)
設計監理:奥野崇建築設計事務所
施工:有限会社 獏工房
事前申し込みは不要です。
お車は光林寺駐車場へお停めください。(約50台)
1316年の歴史を持つ由緒ある寺院で、位牌堂をつくるという現代的な取り組み。
光の回廊やお堂部分はもちろん、周囲の山々を見渡せる5階部分など、
通常では公開しない部分も、今回はご覧いただける少ない機会となります。
山深い、玉川の静かなお寺でお待ちしております。
ご案内のPDFデータはこちらから
光林寺位牌堂 内覧会
奥野崇建築設計事務所
790-0814
松山市味酒町2-18-1 味酒04ビル3階
tel 089-968-2887
mail:info2@okunotakashi.jp