今は昔、ズントーを知ったa+uの作品集(1998/02)の表紙を飾った建築。
小さな小さな村の中にある、聖ベネディクト教会です。
教会前にある木と真鍮のシンプルな小さな水場もズントーのデザインでは?と思わせる。
木の葉状に組まれた梁を浮かせて、ハイサイドライトからもれる光が印象的。
祈りの場を天からの光で演出するのは、従来の教会を踏襲しています。
ただし、そこにはステンドグラスはなく、光の合間から見え隠れするのは空の色や、周辺の緑。
この地に住まう人々のための教会。
全体的に質素なつくりで、内部の壁は合板にシルバー塗装でフィニッシュ。
小物類は、金工職人による手仕事によるものだろう。
ひとつひとつのディティールが美しい。
ちょうど、日本で寺社建築の設計を行っている最中での今回の見学。
内面へむかう静かな建築をつくり出したい。
keep smiling!
奥野 崇