建築をまなぶ旅(日本)

名護から那覇

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1981年竣工の名護市役所。象設計集団の仕事です。
一見、市役所には見えません。まるで遺跡のよう。
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建築と植物が、言葉の通り一体に。
ほどよく影を落とす、半屋外のパーゴラが雁行して、ずるずる繋がっていく。
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1階は移動の空間。2階は職員の方々の休憩の空間として使われていました。
大きなテーブルがおいてあったり、鉢植えが並んであったり、雑巾が干してあったり。
各課によって使われ方が違って、性格がでているみたいでおもしろかった。
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そうかあ。
市役所ってこういうもの、と思い込みがあったのだなと気付く。
中のレイアウトは使いにくそうなところもあったけど、何しろ半屋外の空間が魅力的。
妙に整いすぎてないところに、
職員の方々の生活感というか、人間味が感じられて、ほっとします。
こういうアットホームな市役所があったっていい。
 
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続いては、沖縄県立博物館・美術館。
琉球地域に残る、グスク(城)をオマージュしています。
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ポーラスな外壁の下には、気持ち良さそうな空間。
時間によって、表情も変化していく。というもの。
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なにしろ展示が良かった。
沖縄の歴史を幅広く、わかりやすく展示してあります。
文化財的なものから、民俗的なところまであって見入ってしまいます。
当時の魚売りのおばちゃんの録音も流されていて、琉球の言葉を聞く。
小気味よい響き。
 
最後に。
美術館の企画展で見た、儀間比呂志さんの版画。
沖縄戦での生々しいエピソードをもとに、たくさんの作品を残されました。
恐くて、悲しくて、痛々しくて。
涙が流れました。
 
 
keep smiling!
奥野 崇
 
 

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2018.11.16

識名園

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識名園は琉球王国の別邸としてつくられたものですが、
先の第二次世界大戦、1945年の沖縄戦で焼失しました。
現在の建物は1996年に復元整備されたものです。
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小さな中庭が点在していて、あちらこちらで光がもれる。
無理がない屋根のかけかた、平面計画で安心感があります。
視線の扱いも巧み。
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時に強烈な風雨にさらされる土地柄。
 
自然から守り、自然を愛でる。
おとなしやかな建築。
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keep smiling!
奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2018.11.14

斎場御嶽

斎場御嶽(セーファウタキ)は、
琉球王国の創世神アマミキヨがつくったとされる、琉球王国最高の聖地です。
往時は女性しか立ち入ることができない場所だったそう。
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細い石敷は森の奥へ奥へと続きます。
森の中に六つの神域が点在してあります。
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その一番奥にある神域、三庫理。
むきだしの大きな岩。
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岩と岩の隙間に潜り込む。
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そこでみた光。
まさに大地の彫刻。
作為的でなく、そこに美を見出すということ。
 
 
keep smiling!
奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2018.11.12

聖クララ教会

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那覇市の東、与那原町。
修道院や幼稚園と共に、聖クララ教会はあります。
 
設計は片岡献氏とSOM。
竣工は1958年。
1972年の沖縄返還より14年前の事。
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時代背景もあってか、使われている材料は質素なものばかりですが、
こぢんまりとした中庭を囲むように建てられたこの建築には、
人を穏やかにする力があるみたい。
沖縄到着後、最初の見学でしたが、ふわふわした自分を落ち着かせてくれました。
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簡素な扉を開け、細い廊下を抜けると緑の中庭が。
手が届くほどの背の低い建物は人に近く、親近感を感じます。
60年を経過した建物ですが、みんなに大切にされているのでしょう。
日々使われている人の気配がします。
 
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与那原のまちの丘の上にある教会。
教会の中には、
まちから聞こえる車の音や、吹きつける風の音。ここで生活しているシスター達の足音が聞こえてきます。
 
人々の生活と共にある、祈りの場。
特別ではない日常、がありました。
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「ここは私達の大切な家よ」
と、にっこり笑うシスターが印象に残っています。
 
 
keep smiling!
奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2018.11.11

沖縄の旅

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沖縄の建築を巡る。
 
本や資料で済ますことなく、現地にいきたい。
建築そのものを見て感じるのはもちろん、
まちの人や空気、歴史や風土を同時に見なければとの思いから。
 
四日間のひとり旅。
古いものから新しいもの、南部から北部へ。
少しずつ、まとめてみようと思います。
 
 
最後に、ホテルムーンビーチ、ブセナテラス、美ら海水族館を設計され
沖縄の建築界をリードしてこられた、国建の国場幸房先生の言葉。
「その地域の建築文化を追求するのが地域に住む建築家の責務だと思って居る。
私の建築の設計に対する思考のあり方は、
沖縄の一般的な家庭料理であるゴーヤーチャンプルーやカンダバージューシーを建築的に再現しているような気がする。
それは地域・風土で生まれた素材の持っている力をいかに引き出していくかということにおいて・・・。」
沖縄ん建築紀伝より。
 
帰りの飛行機の中、心を打たれました。
 
 
keep smiling!
奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2018.11.8

木を知ることから

「木材」についての研修。
久万高原町の林業研究センターへ行ってきました。
木材の基礎知識から、木材市場や山林の見学、強度試験の実験までを1日をかけて行います。
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圧倒的なスケールの木材市場。
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生命力に満ちた原木。
ごろんごろんと並べられたそれらからは、生き物の気配を感じます。
 
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続いては、曽祖父の代から続くという、林業家の岡さんの複層林へ。
先日切り倒したという、樹齢130年の切り株を前に説明頂きました。
個人の損得を超えて、もっともっと長い時間軸の中で山や木を受け継いでいくこと。
高い安いだけでない、消費エネルギー量という視点をもつこと。
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樹齢100年を超える大きな杉を前に、
岡さんのお話しが染み入ります。
 
近くにある、こんなにも魅力的な素材。
豊潤な四国の大地。
知っているようで知らないことはたくさんあります。
 
 
keep smiling!
奥野 崇
 
 

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2018.9.25

農園の中のカフェ

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広島市の海のほど近く、iroha villageへ。
もみじ饅頭で知られる、藤い屋さんによるカフェです。設計はNAP。
お菓子工場に併設されているのですが、
野菜や稲、果樹園まであって、まるで農園の中にあるみたい。
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ガラス面にはスクリーンを兼ねて、稲掛けまで。
これはもう、田園風景のコラージュ。
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畑が庭。
平日でしたが、割と人も多く、
気取ってなくて、和む雰囲気です。
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事前予約で見学ツアーもやってるよう。
ワイワイやってて楽しそう。
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あるテーマの中で、やりきる。
テーマパークのようなスペースでした。
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keep smiling!
奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2018.9.21

内子、大洲のお社

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内子、石畳地区にある弓削神社。
細い尾根の道のその先に突然あらわれます。
溜池を渡る、屋根付きの太鼓橋がこぢんまりと。
丸太材を用いたそれは、周辺の田園風景の延長にあるようで、とてもいい。
あまりにコンパクトなので、人間はもちろん、
森の動物達も使ってそうでワクワクする。
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気持ちいい風景。
ガードレールがないからか、爽快。
 
 
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続いては、大洲の少彦名神社へ。
参籠殿は山の斜面にせりだして建っています。
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木々の枝葉と同じ高さにいる、という浮遊感。
空間の高さの操作と欄間開口が効いています。
 
風景と自然と建築と。悶々と考える。
 
 
keep smiling!
奥野 崇
 
 
 

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2018.9.3

古きに学ぶ

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週末は、四国の山奥へ。
大歩危よりさらに奥、祖谷地域の中にある篪庵(ちいおり)へ。
築300余年といわれる、古い民家を改修して宿泊できるようになっています。
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現代的な使用に耐えうるように、骨組は残して大部分は改変されていますが
往時の様子は伺い知ることができます。
 
扠首(さす)構造でつくられた屋根は、分厚い茅で覆われていて
外壁は土壁をヒシャギ竹で保護した大壁となっています。
茅葺の民家をこんなに近くでみて、また滞在するのは初めて。
詳細部分を観察すると、大変勉強になりました。
 
材料は近くで調達できその特性にあった使い方を。
固い材料の逃げを、柔らかい材料でとる。
人の日々の営みである、囲炉裏での煮炊きによって
防虫、防腐、防草効果を生み出し、結果建物の耐久性をあげる。
なるべくして、なったという納得感。
先人から学ぶことは多い。
 
以下、写真やスケッチを並べてみます。
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keep smiling!
奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2018.4.24

宇野千代さん生家

廿日市での打ち合わせのあしで、岩国にある宇野千代さんの生家を訪ねました。
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多才で常に進み続けたその生涯とは裏腹に、とても静かで穏やかな住まい。
軒下の高さが1500mmほどで、
縁側に腰掛けるとちょうど良く、たくさんのもみじと苔のシンプルな庭を眺められます。
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東京に拠点を置きながらも故郷への想いは強かったそうで、
帰郷されると縁側にちょこんといらっしゃったそう。
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あなたに似ているから、と勧められて手に入れたという仏頭。
生前の宇野千代さんと、20年過ごしたとの管理人さんがいろいろとお話ししてくださいました。
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茶の間からみた庭。
新緑の季節のもみじの林は、眩しく、元気な子供のようなんだそう。
見てみたい。
 
keep smiling!
奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2018.3.16
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