2021年4月

鹿児島でのこと

見てみたい場所

体験したい建築

触れてみたい哲学

 

縁が重なり、今こそ行かねばと。

地元道後での宿泊施設計画の視察もかねて巡ります。

 

霧島神宮

 

三の鳥居から本殿に至るシークエンス。

広ー狭、明ー暗へのワイドレンジな往来が用意されており、

連動する気持ちの変化に気付きます。

先人達と、今を生きる私達との

空間を媒体とした感覚の共有をみたかのよう。

 

 

ある町医者の記念館

南の家

 

堀部さん最初の作品で、

町の人々に尽くした産婦人科医の記念館と、その親族の住まい。

 

記念館では

出会った地元の方々が、たくさんの思い出を聞かせて下さいました。

光と影のみのシンプルな空間の中に

実際に使われた家具を並べるだけ。

それぞれの脳裏にある、あの日の光景を喚起させます。

 

南の家は、

静けさを内包する不思議な空間。

約25年前から今に至るまで、

ずっとずっと取り組んでこられた原点を見た気がします。

 

 

知覧武家屋敷群

龍門司焼窯元

 

中国・琉球と薩摩との相関が見て取れます。

ヒンプンに似た囲い、石敢當まであるとは驚きました。

その影響は普段使いの器にまで見られ、

やちむんと、庶民と共にあったといわれる龍門司焼との共通点も無視はできません。

 

 

忘れの里 雅叙園

 

今ではそう珍しくないようになりましたが、分棟型・内風呂付き客室の草分け的存在です。

行ってはじめて分かったのは、

恵まれた立地ではなかったのだ、ということ。

温泉はあるけれど、眺望のない敷地。

 

外にないなら、内につくればいい。

シンボルとなる薩摩鶏と共に、

集落に滞在するかのような感覚は、アマンダリでの体験に近い。

 

 

天空の森

 

雅叙園を創り出した田島健夫さんの次なるプロジェクトです。

10年をかけて竹山を開墾、

大変な労苦の上に、人の居場所を見出します。

ひとつの丘に、ひとつの小屋を。

 

"リゾートとは人間性回復産業"

"静かな非常識"

とは、氏の言葉です。

 

心地よさとは何なのか。

その壮大なロケーションとは裏腹に、

静かに内面に問いかけることになります。

 

 

 

keep smiling!

奥野 崇

category : 建築をまなぶ旅(日本) | posted at 2021.4.4
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