WORKS

城南の家
今は亡き、祖父の家を引き継いだ
孫世帯のための住まいで、改修工事である。
建物の元ある部分を生かしながら、使い勝手はもちろん、耐震、断熱などの性能面も改善することを念頭においた。

キッチンやダイニングは家族で親密な時間を過ごせるように。リビングは原っぱのような庭や畑と一体となるように。あえて全てを見通せないように配置した半透過のパネル越しに、各スペースを緩やかに繋いでいく。また、日々の生活を支える家事動線はコンパクトに。

既存の土壁をできる限りおとさず、耐力要素として残した上で、基礎を含めた補強を行っている。それは、解体作業の軽減、ゴミの少量化を図り、工期の短縮にもつながっている。

大きな土間を含む、建物全体の断熱性能を上げることは困難と考え、新たに断熱ラインを設計。それは、既存建物の仕様や工法を調査した上で、合理的な位置にて設定している。

時を経た素材と、新しい素材。
取り繕うことなく、あるがままに共存させることで、なんとも味わい深い空間になったように思う。


松山市木造住宅耐震改修等補助事業

2018年7月竣工
撮影:藤村 泰一
DATA 施工 : 株式会社 もみじ建築
住所 : 愛媛県松山市久谷地区
構造 : 在来軸組工法 2階建て 耐震改修
延床面積 : 191.69㎡(57.99坪)