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建築をまなぶ旅

韓国 古建築を巡る旅3 浮石寺

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弾丸ツアーの最後は

韓国における最古の木造建築物のひとつとされている、浮石寺(ふせきじ、プソクサ)。

671年に建立された寺院で、現在の建物は1376年に再建されたと考えられています。

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ちょうどソウルと安東の間に位置し、

韓国の仏教は弾圧された歴史をもつため、こうした寺院は山深いところにしか残っていないそう。

 

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屏山書院とおなじように、建物の下に潜り込むようにアプローチしていきます。

階段をのぼって広場にでるたびに、次の建物が見えてくること3回。

そうしたシークエンスの豊かさからか、実際の移動距離以上の体感距離。

 

めくるめく変化。

ほの暗い床下と明るい広場、その先にみえる次の建物。

 

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建築だけで完結しない、そこにいたるアプローチと自然の豊かさと一体感。

韓国の古建築にみた興味深い部分。

 

keep smiling!

奥野 崇

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韓国 古建築を巡る旅2 屏山書院

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河回村と同じ安東にある、屏山書院。

今回の旅で最も良かった建築。

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1607年に霊廟としてつくられたものですが、

その後学校のような用途としても使われました。

南に川を臨み、北に山を背にする、背山臨水の立地環境は、韓国における風水思想の影響でしょうか。

 

 

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入り口の門を抜け建物の下に潜り込むようなアプローチには驚き。

ほの暗い建物下を歩くと、光の差す石階段。

トントンと上りきると明るい広場。

一歩一歩見え方が変化していく体験は気持ちの盛り上がりを感じます。

 

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潜り込むアプローチは見返しの際に目線から消えるために、穴のない包まれ感を生み出します。

それでも閉塞感がないのは、壁のない柱だけの建築の向こうに山並を見渡せるからか。

李朝の人々の描いた理想にふれた気がしました。

 

 

浮遊する、安定感のある建築。

頬に感じる、川からの気持ちの良い風。

四方を緩やかに囲う建築によってうまれる広場感。

自然に建築をあわせていくこと。

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keep smiling!

奥野 崇

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韓国 古建築を巡る旅1 北村宅

韓国の古建築をみてみたい。

 

半ば思いつきのような、それでいて運命的な引き合わせのなか

強行軍にて実現した今回の旅。

愛媛の工務店、造園家の有志4名を巻き込んでの実現となりました。

 

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ソウルから南東へ車で約4時間、河回村。

ユネスコの世界遺産に登録されている、李朝時代の姿を現代に残す村で

その中でも最も有名な韓屋のひとつである、北村宅への宿泊が叶いました。

 

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夏は35℃付近、冬には氷点下に達する厳しい気候の中で

涼しさと暖かさをどのように得ていたのか。

 

 

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まずは、涼の部分。

天井が高く開放的で、板の間で構成されており、

大きな開口部が設けられ風の抜けを重視しています。

カラッとした印象で、活動的な動の雰囲気。

 

 

 

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次に、暖の部分。

4畳半弱の部屋の連続で、天井・壁・床・建具に韓紙が隙間なくはりこめられます。

隙間風を塞ぎ、できるだけ密閉した空間をつくることを意図されたのだろう。

かまどの煙の熱を利用するオンドルという床暖房との相性も、板張より優れるそう。

天井高さ2,250㎜と押さえられた

まゆ玉の中のような親密な、静の雰囲気。

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床の紙は油のようなものに浸し、強化されています。

 

 

 

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それらの部屋は、隣り合わせの近い距離にあり

1日の時間の中でもあちらこちらへと居場所を移動しながらの暮らしだったのでしょう。

 

 

 

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中国の四合院の影響か、と頭をよぎる中庭型の構成。

絶妙なスケール感で、間の抜けていない落ち着き感。

 

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陰と陽。

静と動。

低い内法高とプロポーション。

絶妙の距離感。

 

keep smiling!

奥野 崇

 

 

 

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雨あがりの竹林寺

高知、竹林寺さんへ再訪。

竹林寺納骨堂 設計:堀部安嗣

 

雨あがりの姿を見ることができました。

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明るさと暗さ。

振れ幅の大きさが心地よい。

自然と共にある姿。

 

keep smiling!

奥野 崇

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吉村順三を追いもとめて

住宅におけるここちよさ、

について現代にも多くの影響を与え続けている、故吉村順三。

吉村先生が設計された別荘が、宿泊施設へと転用されているとのこと。

HAYAMA Funny House

先の鎌倉山からもほど近いようで、これはいくしかないな、と。

 

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写真右の階段を下りると海、という別荘地の中にあり、

続きでつくられた2戸の別荘とガレージを改装し

2室のホテルとレストランとしてリノベーションを行っています。

手の届きそうなほど低い軒高の控えめな姿。

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アプローチは建物の背面からで、細い路地のような雰囲気。

体にふれそうなくらいに迫る植物。

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外壁がくぼんだような玄関部分。

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斜めに続くホールの先には、パノラマに海が拡がるリビングルーム。

ホールとリビングには45cmのレベル差があり、

トントンと階段をおりながら段々と水平線が見えてくる、という感動的なシークエンス。

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緩やかなカーブを描く天井は、室内を柔らかく包み込みます。

海沿いにある、絶妙なサイズの洞窟のポッカリあいた穴から眺める、感覚。

天井高さの変化と開口高さがとてもいい。

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壁においても要所に柔らかいカーブ。

まるで、軽やかに踊るようなプラン。

動線処理と同時に、各居場所に包まれ感をつくりだします。

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客室の実測スケッチ。

プランの振れ、がみてとれます。

 

 

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海沿いという立地もあり、築約50年ということもあり、

内外装とも、多くの改修が加えられています。

仕上げ関係は白く塗りつぶされ、多くの造り付け家具は既になくなっています。

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しかしながら、空間の輪郭や開口の設け方などは

設計時に思い描いたであろう姿として現在もあります。

それは、時代を超え、今もこの場所とともにあります。

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空間がつくりうる幸せな空気感や、

プランの可能性。

たくさんの残像とともに、思い出深い旅となりました。

 

 

keep smiling!

奥野 崇

 

 

 

 

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鎌倉山にて

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堀部安嗣さんの建築を見学するため鎌倉山へ。

地域の集会所として利用されている建物です。

新建築の元編集長であられる中谷正人さんが企画された

Wood Front Seminar Unit-2に参加させて頂きました。

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寺院建築に強く影響をうけたと、お話しされる氏の建築は独特の落ち着きをまといます。

それは光の量なのか、天井の高さと平面のバランスのためなのか。

入れ子状の平面を好み、内陣外陣のよう、と表現されます。

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厳格な定められた全体形状に、角度を振っておさめられた正方形。

角度の振れによってうまれた隙間は、動きのある空間へと変化します。

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また、四隅には性格の異なる居場所が用意されており

様々な営みが同時に起こることを許容する、つかずはなれずの関係。

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一見整然とした平面に、閉じ込められた豊かな体験。

堀の深い、出窓のような窓辺が人の居場所になること。

学びの多い建築見学となりました。

 

keep smiling!

奥野 崇

 

 

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聴竹居から想うこと

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大阪・豊中での打ち合わせとあわせて

京都・山崎にある「聴竹居」の見学が叶いました。

(個人所有の建物のため内部の写真公開は控えさせていただきます。)

 

「聴竹居」(きょうちくきょ)は

藤井厚二の設計で、1928年(昭和3年)に建築され、築88年をむかえる自身の住まいです。

日本で最初に環境共生住宅を志向した建築家とされ、

山崎の広大な敷地において

気温や風のデータ収集し、実験住宅の建築を繰り返した中の第五回目のものです。

若き日の吉村順三もここを訪れ、後に影響を受けた住宅であると語ったそう。

 

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夏の暑さに対していかにして快適に住まうか、について徹底的に考えられており

特に風の抜けへの工夫がおもしろい。

空気を土管の中へ通し涼を得るクールチューブや、

立体的な空気の動きを促す小屋裏換気の工夫

データに基づく平面計画など。

 

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また、和と洋を融合させるべく色々な取り組みがなされている。

モンドリアン風意匠、線と円によるデザインと、日本の住宅様式の重ね合わせ

小上がりの畳による、床座と椅子生活の融合

着物でも座ることのできる椅子の設計。

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決して大きくないこの建築にこめられた、細やかな工夫を積み重ねた氏の言葉。

「其の国を代表する建築は住宅建築である」

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それぞれの場所における気候風土、人々の暮らしに寄り添う住まい。

それらはいつしか地域の文化として成熟し、人の考え方や価値観へも影響しうるもの。

これみよがしではない

現代における、透き通った住まいをつくろう。

 

keep smiling!

奥野 崇

 

 

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北欧建築の旅7 夏の家、まとめ

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1937年にストックホルム郊外に造られた、

アスプルンド自身の小さな夏の別荘である「夏の家」。

1940年、55才で亡くなった氏の作品としては晩年のものにあたる。

 

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接する道路からはしばらく歩いてアプローチするため

湖と森に囲まれた完全にプライベートな空間。

北側に森があって、南に湖がある敷地ということに

アスプルンドはこだわったんだそう。

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控えめな玄関。飛び石の様子は日本の影響とか。

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夏の短い地域。

陽の少ない、長く厳しい冬を過ぎた明るい夏を楽しむ家。

アスプルンドが完全に人目のない敷地にこだわったのかが分かります。

プライベートな外部を一つの部屋のように扱い

一転、内部空間は親密な空間が続きます。

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日中は外で日光浴や釣りなどを楽しみ

日除けのスペースとして、家族と静かな夜を過ごすスペースとして建築は考えられたのでしょう。

内外をつなげるため建物には五つもの出入り口が計画されています。

 

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プランの中で特筆すべきは部屋同士のつなげ方。

リビングと近接するダイニング、玄関脇のイージーチェア部分が

それぞれの家具の向きを変えながら、一同に目にはいってきます。

目線はあわないけれど、視界の中にははいる。

自分の時間を過ごしながらも共に過ごす一体感を感じる。

「とおくはなれてそばにいて」村上龍の著作でこのような題があったような。

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この旅の一番の心に残る

慎ましくも、親しみ深い小さな小屋のような建築。

 

 

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フィンランド、スウェーデンの北欧の旅を通じて

空のスケッチが多いことに気付きます。

淡く、美しいグラデーションを描く夏の空。

 

-20℃にもなる厳しい冬を越え

人との繋がりや交流の恋しさを爆発させるような夏の季節。

特にアアルトの建築には他の誰かといることが思い浮かぶものが多くて

人懐っこい人間性を勝手に想像してしまいます。

 

いろいろな手法は

いきいきとした人の生活と時間のために。

建築はある願いを込めた、それでいて大きな受け皿でありたい。

風土や人に寄り添う存在でありたい。

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当たり前のことを、ひたすら真摯に取り組む巨匠の姿を思い描いてしまう旅となりました。

 

keep smiling!

奥野 崇

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北欧建築の旅6 森の墓地

フィンランドの西の古都トゥルクを後にして、向かうはバルト海の対岸にあるスウェーデンのストックホルムへ。

宿泊型のフェリーにて、半日の移動です。

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限られた面積の中で最大の客室数をとるため、ミニマムな個室。

普段の住宅の設計ではなかなかない寸法体系です。

洗面とトイレのシャワーが近接しているため、床のシャワーの水滴取り用のゴムベラが。

同一スペースを兼用する工夫ということですね。

 

 

ストックホルク入りの目的は、

エーリック・グンナール・アスプルンド(1885-1940)の建築を体験するため。

現在進めている寺院の設計の完了前に宗教観は違えど、アスプルンドの森の墓地をみてみたかった。

それ程に奥深さを感じてしまう建築だったのです。

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ストックホルム郊外の広大な敷地。

市の管理する墓地で、礼拝堂や火葬場などの一連の施設があります。

1918年からアスプルンドの最期まで続いた、文字通りのライフワークとなった仕事。

ちなみに、スウェーデンでは葬儀税(正式な呼び方でないです)なるものがあって

いかなる国民も等しく葬儀を行うことができるそう。

一連の施設は写真の丘の向こう側にあって、利用者は自分の足音をききながらそこに向かいます。

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アプローチの先に十字架がたてられ

十字架の道、と呼ばれます。

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全体のランドスケープは軸線を巧みに操作しながら

植栽を整然と並べてみたり、列植されてみたり

樹木の密度と光量によってシーンをつくっていることに気付きます。

 

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森の礼拝堂。

軒がとても低いので目線と軒の水平ラインが揃い

屋根の三角形が強調されます。

乱暴な意見ですが、個人的に堀部さんのつくった納骨堂のアプローチと重なって感じます。

入り口の門にはアスプルンドの記した衝撃的なメッセージ。

「今日は私、明日はあなた」

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大礼拝堂には大切な人をなくした家族へのやさしさが随所にみられます。

最も悲しみの深い喪主の席の前には、家庭的な雰囲気により気持ちを和らげるための絨毯のような彫刻。

亡き人のことを語らえるよう皆の顔が見えるよう角度をつけたベンチ。

水面に映り込む十字。

 

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美しい北欧の空を背景にみる計画の壮大さ。

樹木の密度によってシーンをつくる発想。

ここまでもか、と唸るほどの人の気持ちによりそう設計。

すさまじい水準の壮大さと繊細さの共存に、ただただ感動の連続であった。

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keep smiling!

奥野 崇

 

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北欧建築の旅5 復活の礼拝堂

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フィンランドの西の古都、トゥルクにある復活の礼拝堂。

1941年竣工、エリック・ブリュッグマン設計。

入った瞬間、神聖な空気が流れることを感じてしまう、特別な空間。

 

汎ヨーロッパ的な意味合いを持つ古典主義に対して、

民族や国家などのアイデンティティを重要視し、より地域性や固有の職人技術を主張する

ナショナルロマンティシズムの頂点にあると称される建築です。

 

片側から光が差し込む、非対称な空間の絶妙な明るさ感。

設計者自身も戦争により、友人を亡くした中での設計作業だったとのこと。

深い悲しみの上に、静かなる生きる力を

やさしくやさしく与えてくれるような柔らかさ。

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細部には丁寧な職人仕事。

つくる作業そのものが、亡き人への想いを込めるようなものだったのだろう。

 

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スケッチをしながら平面の微妙な変形に気付きます。

建築に込める哲学や想いを生み出す詩的思考と

それを表現する具体的な設計技術や寸法センス。

その両輪の実現により、人の心をつかむ建築となりうる。

 

keep smiling!

奥野 崇

 

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